ドローン

ドローンはこんなに遊べる!ものづくりラバーに贈るマイクロドローン入門 その1

デバプラ的ドローン入門をお届けします!

近ごろ、自分でつくって遊ぶ小さなドローンが注目されているのをご存じでしょうか?
ベースは5000円、そしてカメラや各種センサetc.でカスタマイズして遊んだり、1人称視点でレースをしたりと、親愛なるデバプラオーディエンスのみなさんが好きそうな要素がつまっています。

その方法を教えてくれるのは、ドローンレース日本代表(GiGA Drone Racing World Masters 2016にて)でもあり、何より「Droneholic」でもあるYOKOTA(@yokota_a24)さん。まずは、そのアツいイントロダクションをどうぞ!

はじめに

中国深センで行われたドローンレースの機体 Photo: Marcus King / FAI

「ドローンレース」というスポーツを皆さんはご存知でしょうか?

2015年ドバイで開かれた世界大会の賞金総額はなんと1億円。優勝したのはイギリスの15歳の少年、世界中がビッグニュースとして取り上げました。

TVや普段の生活でもドローンの映像は見ない日はないくらいですが、ドローンレースの映像を見たことがある人はそう多くはないのではないでしょうか?こちらの映像は私の“朝練”のドローン動画です。

※なお、国交省申請や飛行場所における許可などを得て飛行しています。

「まるでスターウォーズの世界」
「進撃の巨人の立体機動装置ってこんな感じ?!」
「速すぎて酔う…!」

これは最高時速150kmを超えるドローンレース専用機体で飛ばしたリアルな映像です。ドローンに取り付けたカメラの映像をリアルタイムにゴーグルに受信し、それを見ながら操縦をしています。このスピード感や疾走感がたまらないんです。人間の移動手段では体験することのできない視点がここにあります。私はドローンで映像を撮るのも好きですが、この“FPV飛行”という独特なドローンの飛ばし方が本当に大好きでドローンにどっぷりはまってます。

2016年韓国で行われた世界大会でのレース時の筆者

小さい手のひらサイズのマイクロドローンならこんな所も飛ばすことができます。

ちなみに、、、これらのドローンですが、すべて自作です!
自分でパーツを取り寄せ、はんだ付けして組み立て、PCに接続し設定して飛びます!
たぶんArduinoやRaspberry Piで電子工作してきた人にはある程度馴染みがあるツールやパーツが使われていることもあります。

というのもドローン自体は、各種センサを搭載したフライトコントローラにモータがくっついて回転数を調整しているだけですから、構造もとてもシンプルで何よりパーツがたくさん出回っているためつくりやすいです。応用してカメラを搭載して撮影するも良し、画像認識をリアルタイム処理して自動回避プログラムをつくることも可能です。

この連載では今後、パーツ集め、組み立て、カスタマイズの方法なども紹介していく予定ですので、これをきっかけにぜひ!あなただけの“マイドローン”をつくって飛ばしてみてください!

ドローンは5000円ポッキリでつくれる時代

フレームにモータとフライトコントローラをはめただけのドローン

読者の多くはRaspberry PiやArduinoなどのマイコンを利用して自分なりのプログラムをつくったことがある人も多いと思いますが、ドローンのフライトコントローラ(以下、FC)はマイコンのそれとほとんど同じです。最近では少なくなりましたが、2015年ごろの多くのFCは実際にArduinoのIDEを利用してエディタから直接設定値を変えたりしていましたね。今ではGUIのアプリで操作するものが大半になりました。

FC自体は価格は安いものだと1000円くらいでネットで購入ができます。各種センサが高機能・高品質になったりするとやはり高くなってきます。ドローンの飛行原理自体はとてもシンプルで、FCがジャイロセンサや加速度センサを用いて姿勢状況を検知、その情報をもとに適切なモータ回転数を導き出して回転指示を出す、というのを繰り返すのが基本です!単純化すると、前に進むときは前2つの回転数を落とす、みたいなイメージです。

電源はスマホと同じリチウムバッテリーです。プロペラは樹脂性のものが扱いやすいです。モータも色々種類がありますが、始めはブラシモータを利用するとよりシンプルにつくることができます。マイクロドローンをつくろうと考えて参考価格含め整理すると、

・フライトコントローラ(1000円~)
・モータ4つ(1000円~)
・プロペラ4つ(100円~)
・バッテリー(300円~)
・フレーム(500円~)

があれば飛ぶドローンはつくれるということです!つくろうと思えば5000円あればつくれてしまうことになります。ここにプラスして、ドローンをコントロールする方法を少し考える必要が出てきます。Wi-Fiモジュールを取り付けてPCから操作すればちょこっとモジュール費用の数百円で済みますが、コントローラで操作するとなるとコントローラ(=電波の送信機)に対して、受信機が必要になってきます。これは価格や組み合わせもピンきりですし、「技適問題」も絡んでくるところなので色々注意も必要ですね。

最大の特徴:ドローンの拡張性

六本木の中国茶房8で行われたマイクロドローンレースのレース機

フライトコントローラはマイコンと似たようなものだと話しましたが、Raspberry PiにLEDをつけたり、カメラセンサを搭載したり、BluetoothやWi-Fiの機能を搭載することができるように、ドローンのフライトコントローラにも色んなものが搭載できます。

空撮などで使われているドローンには、位置情報を取るためだけでなく、「飛行を安定させるために」GPSを用いたり、気圧センサやコンパス、超音波センサなどが搭載されていることもありますし、自身でそれらを取り付けることも可能です。

ドローンレースの世界だと、スピードセンサを搭載してスピード測定をリアルタイムで行えるようにしたり、ドローンのカメラ映像をもとにタイム計測や画像認識技術を使ってオブジェクトの認識を行うこともできるようになっています(つまり超高速で飛ぶドローンをロックオンして自動追尾などもできるはず!)。

現在ホームページにGoogle Analyticsの計測タグを入れることが一般的なように、ドローンにデータ収集用のプログラムを入れて定期的にサーバに集約するようなことも可能ですね。これからドローンが何億台も飛ぶ世界になったらこの辺りは大きな産業になりそうですね…。と、アイデアしだいでいくらでも広がるところです。

さて、皆さん、そろそろドローンがつくりたくなってきました!?
次回は、ドローンのパーツを実際に集めてつくってみます。
マイクロドローンであればそこまで高いものではないのでまずは自分で調べながらチャレンジしてみるのも良いですが、いくつか超えるべきハードルが出てきます。法律や資格の問題含めて今後解説していきますので、ぜひ楽しみにしていてください!

tello-banner-2
YOKOTA (@yokota_a24)

元プログラマ、通販システムやマーケティングシステムの開発に携わる。サラリーマンを卒業後、半年で50台以上のドローンを購入してしまう“droneholic”。2016年3月よりドローンレースを始め、圧倒的な練習量を武器に5月の世界大会日本予選で1位、2016年8月に開催されたGiGA Drone Racing World Masters 2016にて日本代表として世界戦に参戦(BEST16)。ドローンレースをより面白くするためにJDRA日本ドローンレース協会に参画し、新しいスポーツを創っている。