大会もいよいよ後半戦。ベスト8の戦いに入る。
第一試合
○ 熊本高等専門学校(八代) 24
× 小山工業高等専門学校B 0
熊本vs小山。強豪同士の対決だ。どちらも、弓状になったレールをせいろ保持に用い、抜群の安定感。小山の一回目のチャレンジは、自らの限界に挑む25枚。初戦で24枚×2回を達成している熊本に勝つには「これしかない」というリスキーな選択だった。
結果は24vs0。熊本の勝利となった。しかし、自らをプッシュしリミットを超えるべくチャレンジした小山には、会場から大きな拍手が送られていた。記者には、この小山の執念が、熊本の2回目のお届けを阻止した、というようにも見えた。
第二試合
× 神戸市立工業高等専門学校A 0
○ 大島商船高等専門学校A 0
神戸vs大島。どちらが勝っても初めてのベスト4になる。しかし、両者ともリトライが続く。そのまま、両者スコアレスでタイムアップとなり、大島にとっては3回目の判定。そして、またしても、大島の勝利。木製、というインパクトもさることながら、その足回りのギミック、設計にも評価が集まったようだ。
第三試合
○ 旭川工業高等専門学校A 17
× 岐阜工業高等専門学校B 0
旭川vs岐阜。ともに全国大会の常連。旭川の「ベルーガ」は、重心が低く安定しているように見える。リーダーの、ひときわ大きな声での指示が会場に響く。対する岐阜「デルタトライ」は、角材の上での風力推進が特徴。こちらは会場にファンの音が響かせる。
ベルーガは抜群のスピードを見せ、一回目の10枚、そして二回目は相手の枚数(16枚)を見ながらの7枚と、戦術面でも力を見せつける。結果、17vs0。旭川の勝利となった。
第四試合
× 香川高等専門学校(詫間)B 16
○ 福島工業高等専門学校A 16
香川vs福島。香川のスピードは、「駆け抜ける」といった印象。多少の揺れはあるが、うまく押さえ込んでいる。福島は、受け取りロボット「うけトリ」が確実なイイ仕事。安心していられる印象。両者とも1回のお届けをクリアして、同点。16点。
香川は2回目を目指して店に向かう途中、まさかのリスタート。しかし立ち直り、両者とも併走。2回目の坂道にさしかかるが……、タイムアップ。同点、そしてほぼ同位置。判定が難しい!
結果、福島の「おトドけ・うけトリ」が判定勝利。審査員も苦渋の選択だっただろう。香川は試合後のインタビューでも言葉少なく、思わず「以上」と締めてしまう。悔しさが、会場全体に伝わった。
トーナメント表