第3回 中国地区ロボコン交流会レポート/前半戦 ~親睦をテーマに、ゆるふわホッコリの1日

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快晴に恵まれた2019年3月9日、広島市内から車で約15分、山の中腹にある「広島市三滝少年自然の家」に、続々と高専生が集まってきた。今日は中国地区のロボコン交流会である。独特の雰囲気を持つこの「中ロボ」を取材するため、デバプラ編集部もやって来たのだ。
参加したのは宇部、大島商船、呉、津山、徳山、広島商船、米子の地区内7校と、阿南、沖縄、弓削商船の地区外3校、合計10校・61名の高専ロボコニストたち。ちょっとゆるゆる、ホッコリした雰囲気の中にも、キリっとした緊張感を持った「中ロボ交流会」をレポートしよう。

1日目 3月9日(土)15:00 開会式

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午後2時あたりから「三滝少年自然の家」の前には、受付を待つ高専生たちが次々と集まりだした。この自然の家はアスレチックコースなどが備えられており、今日のような快晴の休日には、家族連れも多い。多くの家族連れに「??」という視線を投げかけられる高専ロボコニストと記者たちであったが、そんなことは気にしない。
やがて受付も済み、みんなは開会式会場となる2階の「第2研修室」へ。

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まずは中国地区ロボコン交流会の幹事代表である大前宗源さん(津山高専)のあいさつ、続いて幹事団の紹介などを行った後、さっそく名刺交換が始まった。初めて顔を合わせる人も多い中、さすがはロボコニストたち、ロボコンの話題で研修室は大いに賑わった。
 
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腹が減っては戦もできぬ? まずはBBQで、親睦を深める。

16:00 BBQ

自然の家からさらにハアハア言いながら(記者だけか?)山を登った所に「炊飯所」がある。今日の夕食は、ここでバーベキュー。技術を学び合う講習会やプレゼンはさておいて、まず「みんなで一緒にメシでも食おう」という中ロボのスタンス。これには記者も大いに共感した、、、大好きだ!

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炊飯所は結構な高台にある。オッサンである記者には、登り降りが辛い。。。ただ、高台からは広島市が一望できて、眺めも気分も最高!

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乾杯!(※もちろんみんなはノンアル、記者はグッとアルコールを我慢・・・)

乾杯!(※もちろんみんなはノンアル、記者はグッとアルコールを我慢・・・)


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なぜ、いきなりメシなのか? その所以を中ロボ交流会の発起人であり、今回の幹事の一人でもある徳永楓実奈さん(宇部高専)に語ってもらった。
「中国地区って高専同士あまり仲が良くなくて、取り敢えずみんな仲良くなろうよというテーマで集まったのが2年前なんです。それで、技術交流よりも親睦の意味合いが強いんですよね。1回目はこの自然の家でみんなでカレーを作って食べました。去年の2回目は、ここが予約できなくて別の場所でやったのですが、今年は、またここが取れたので、バーベキューをやることにしました」
もちろん、親睦だけに終わらず、技術論を交わしたり情報交換も欠かせない。
「そうですね、バーベキューで仲良くなったら、夜、みんな部屋で話し合おうよ、という感じになればいいですね。私は5年でもう卒業ですが、この”ゆるふわ感”を気に入ってくれて、またみんな来てくれたらうれしいです」と楽しそうに話した。

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今回は61名中4名と少ない女子ロボコニストだが、その中の一人、伊藤明澄さん(広島商船)に、今回の交流会に参加した理由を聞いてみた。
「私は高専に入ってロボコンを始めたのですが、その理由を自分で探りたくて参加しました。『こんなことが面白いんだ』と思ったら、それを勉強しようと思っています」と、”自分探し”を参加理由のひとつに挙げた。

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こちら、二人で仲良くおしゃべりしていた白神愛さん(津山高専・左)と金崎知華さん(宇部高専・右)。とても仲良さげに見えたので以前から顔見知りかと思いきや、さっき会ったばかりだという。これもまた、交流会ではお馴染みの光景だ。
「交流会で友だちができることが、うれしくて。それに技術とかの話を拾い集められるのがいいですね」「もともと女子が少ないので、ロボコンという共通のものがないと、なかなか出会えない。新学期になったら、頑張って新入生を勧誘します!」と楽しそうに話してくれた。「友づくり」という大きな目的が達成できて、よかった!(思わず父親目線になる記者)

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みんなが盛り上がって食べている中、黙々と働く津山高専の三人組(写真左から三人。右二人は飛び入り)を発見。「何してるの?幹事さん?」
「いえ、幹事じゃないけど幹事並みに働かされてます~」聞けば幹事代表の大前さんが津山高専だけに、彼らが下働きに駆り出されたそうだ。「お疲れ様です。ちゃんと食べてる?」
「いえ、先に食べてるんで大丈夫です!」と、ぼやきもせず我先にと動き回る彼らに、ちょっと感動した。

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炊飯所の一番奥のコンロには、大御所(?)OBたちが、なかなかの貫録を見せながらワイワイやっていたので、さっそく今回のバーベキューの感想を聞いてみた。
「バーベキューは初めてですけど、今回は料理の失敗がなさそうでよかった」
えっ料理の失敗って何?と尋ねると、OBたちは次々と・・・
「第1回はカレーを作ったのですが、火の管理が難しくて、まともにできたのが1班だけっていう(笑)」
「隠し味だって言って、みんなで『じゃがりこ』とか『青リンゴゼリー』を入れるもんだから(笑)」
「青リンゴゼリー入れるなら、ちゃんと煮込めよ!」と賑やかなこと!
「誰もやったことがないから、新しい味になるんだよ!」
ほうほう、「そのチャレンジ精神が、ロボコンにもつながるの?」と記者が問うと・・・
「その通り!」とみんなが唱和。なかなか面白い人たちだ。

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日も暮れて辺りが暗くなってきた午後6時過ぎ、ようやくバーベキューも終了。しかしここで記者は非常に驚かされた。特に号令をかけるでもなく、みんな手際よく掃除を始めたからだ。それもキレイにまとめていく。ロボコンで鍛えられているからだろうか。

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ソリッドワークスのデモに、大きな歓声。技術講習会

19:30 技術講習会

今回の交流会の目玉のひとつは、現在、3次元CADで50%近くのシェアを持つ「ソリッドワークス」の講習会だ。この講習会にはアメリカのソリッドワークスをリリースしているDassault Systems本部から、学校・教育関連の責任者であるジェイソン・クロイド氏をはじめ、5名が参加した。
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営業技術の柿沼氏が、実際にソリッドワークスを操作しデモを行った。解説を加えながら、柿沼氏がスラスラと難易度の高い操作を行う度に「オォ~!」「アァ~!」「ヘ~!」とどよめきとも大歓声ともつかぬ声が上がる。
「このどよめきが、凄くいいですよね。こちらのモチべーションも上がります。これをきっかけに、もっとガッツリとやってもらえたら」と大きな期待を寄せていた。

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クロイド氏「このような場でプレゼンテーションができたのは、喜ばしい限りです。世界中を飛び回ってIDCロボコンに参加する学校などを見てきましたが、日本の学生は特に勤勉だと思います。日本でもロボコンのチームを応援したいです」

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マーケティング部長の山口氏「ソリッドワークスのユーザー会に参加している企業の中には、ロボコン卒でそのまま設計に進んだ人が多い。高専の時にもっと使いこなせていたら、もっと違う設計ができたのにという話をよく聞きます。今から使いこなせるように、私たちも応援したいですね」
それに対して大前幹事代表も「凄く楽しかったです。本当は2日目にしようかと思ったのですが、こうやってみんなじっくり話が聞けて、今夜は議論も盛り上がると思います」と答えていた。(写真は左より山口氏、クロイド氏、大前幹事代表)

高専生たちは、ステッカーを貰って大興奮。

高専生たちは、ステッカーを貰って大興奮。


「ゆるふわ感」満載の交流会だと思っていたら、一転、熱い交流会に変貌した「中ロボ」初日。高専ロボコニストたちにとっては、この講習は非常に大きな影響力を持つ思い出となっただろう。気がつけば21時。ということで前半戦は終わり。2日目後半戦も、ぜひお楽しみに!

Device Plus 編集部

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