2015年11月22日 13:00。全国高等専門学校ロボットコンテスト2015。開会式が始まった。
まずはASIMOの登場。ASIMO、そしてアナウンサーのコールと共に、会場の緊張感が高まる。テストランを見た限りでは、オープニングムービーにある「予測不可能」というひと言が腑に落ちる。絶対の優勝候補は存在しないというのが、多くの人の予想ではないか。
各校の入場。優勝旗の返還、来賓挨拶、呉高専・白石大河さんの選手宣誓の後、選手はピットへ戻る。ロボットの準備を行っている間、審査員、実況、解説の紹介。そしてスペシャルゲストとして紹介された千原ジュニアさんにも大きな拍手が送られる。
さらにルール説明などが行われれ、同時に初戦チームが舞台両袖にスタンバイ。いよいよ。
第1試合 都城高専 対 松江高専
都城のマガジンについた風船は、単なる飾りではなく、輪を固定するためのもののようだ。松江は先日の学生ロボコンにも参加。どちらもスムーズなスタートで、五分五分の展開。最終的には都城がVゴール! いきなりの好試合。ワイルドカード枠に向けて試合は続き、最終的には松江もVゴールを決めた。
第2試合 奈良高専 対 群馬高専
奈良は、練習では8秒のVゴールを決めているとのこと。「大和」のキャノンが吠えるか。対する上州カウボーイは、おそらく会場の全員が応援したくなるかわいさ。奈良、自陣側を1本外し、リスタートに手間取る。群馬はその間に着実に得点。群馬のカウボーイが外すと、会場からは大きなため息。奈良は非常事態。3本がけ用の巨大な輪で自陣ポールを潰さざるを得ない。結果、7-3で奈良の勝利。奈良の精度が上がらない。一方、上州カウボーイは大きな声援を受け、満足した表情(?)。
第3試合 福島高専 対 苫小牧高専
福島・ぐる輪は、自動制御。動きながら、位置を検出しながら射出することができる。苫小牧は紹介ビデオのクオリティが高い。いずれも自陣側に手間取る。2分を過ぎ中央、相手陣にもかかりはじめる。結果、6-5で福島の勝利。
第4試合 鈴鹿高専 対 小山高専
いずれも有力校。しかし鈴鹿メカロンがスタートできない。が、リスタート後は快進撃。8点を一瞬で獲得。鈴鹿はビッグリングで大量点狙い。2本がけの5点を獲得。ペナルティに関する情報が錯綜したが、結果、10-8。小山の勝利。
第5試合 呉高専 対 明石高専
呉はマンタの射出口。明石は28連射が可能という大容量。試合が開始するも、マンタが動かない。その間、明石が得点を重ねる。呉はスタートするが、自陣に苦戦。明石は2本がけも成功させ、9点先取。そのまま、9-1で明石高専が2回戦に進出。
第6試合 旭川高専 対 金沢高専
金沢はカウボーイコスプレで登場。緑の人はサボテン(念の為)。回転式の腕で、じっくりと自陣を決める。旭川はふたりのガンナーがそれぞれ狙いを定め、相手陣、中央にも成功。6-3で旭川勝利。
第7試合 徳山高専 対 産技高専(荒川)
ザ・ガトリングガン 対 地区大会最速Vゴール。産技高専・荒川の射出はエアシリンダー型で、シリンダーとバルブは独自のものとのこと。荒川、最初の射出で7点。そのリロードの間に、徳山も1点1点必死に追いすがる。が、2分、荒川が3度目のトライでVゴール!
第8試合 熊本高専(八代) 対 香川高専(高松)
熊本・八代はKinectを用いた自動制御が組み込まれている。その砲台はカメレオンがモチーフとのこと。無限軌道の駆動は、たとえ相手の輪がフィールドに散乱していても問題がないだろう。香川・高松は防御のポールが目立つ。両者すばやくポイントを重ねることができる。両者、1分前後でVゴール。勝者は……、高松! ワイルドカード枠が気になる1戦。
第9試合 福井高専 対 北九州高専
北九州は防御力と適応力を備えた好バランスマシン。射出はローラー型。どちらもスムーズな立ちあがり。敵陣に先にかけたのは北九州。その後両者ポイントを重ねる。2分、7-7。しかしその直後、北九州が連続ポイントでVゴール!
第10試合 香川高専(詫間) 対 和歌山高専
ソロバンローラー対海賊。和歌山の海賊旗は工具の図案。その速射が目を引くが、詫間もポイントを重ねている。……が、結果、輪を打ち切った和歌山がVゴール。これは強い、という印象。
第11試合 大分高専 対 岐阜高専
両者とも自動制御の要素が入っている模様。大分の自陣側が速い。しかしビッグリングの3本がけは不成功。岐阜はマシントラブルか? 射出ができない。両者とも手が進まず、苦戦。結果は4-2で大分の勝利。これが全国大会の魔物か……。しかし、自動制御に挑戦したことに大きな拍手を送りたい。