ロボコン / 高専ロボコン2019

第1回戦速報:高専ロボコン2019全国大会 満点続出!

会場〜開会式

2019年11月24日、洗濯日和には一歩及ばないまでも、雨はどうにか上がりそうな空模様のなかで、高専ロボコン2019が開催された。

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11:15 取材班入場
並んでいる方たちには申し訳ないが、一足早く取材班が入場させてもらった。……寒い。しかし、もうすぐ始まるアツい戦いに備えた、そわそわした雰囲気が漂っている。今日は、取材班はピットに入れない。どんなことが起きているのだろうか……。

11:30 開場
開場と同時にどんどん観客が入ってくる。良席を取るために朝早くから並んでいたと思しき人は、重装備の防寒体制。国技館枡席の硬い床を知っている人はクッション持参。特別協賛の本田技研工業はノベルティに座布団を配っていた。企業も人も、もちろんわれわれも、応援に備えて準備万端だ。

12:10 事前ガイダンス
NHK森田アナと新人アナウンサー3人による、開場の案内と注意事項の説明、SNS応援団の声優チームの紹介が行われた。開会式までのわずかな時間、あちこちで各チームの応援練習がされており、開場の空気が温まっていく。

12:30 開会式
開会と同時に登場したのは……ASIMO! 開場の音楽にあわせてダンスを披露したのちに、小島瑠璃子さんと森田洋平アナウンサーが登場。
出場校の名前が順に読み上げられ、校旗を掲げた26チームが入場する。場馴れしている出場者はにこやかに手をふり、すでに試合に向けて闘志を感じさせる顔をしている。緊張気味のチームもある。都城チームはサービス精神旺盛なパフォーマンスを見せてくれた。全員がとてもいい表情だ。

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選手宣誓は、小山高専Aチームの原田さん。会場はほぼ満員になっているだろうか。

第1回戦、全12試合

第2回戦までは予選ルールで、最大得点は20点だ。ちなみに小山高専の両チームは、くじ引きにより2回戦からの登場となる。

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【第1試合】
赤:岐阜高専 15
青:一関高専 15

重機のようなカラーリングと装飾が愛らしい岐阜、テストランでは安定した得点動作を見せていた。対する一関は、メカメカしい機体と、ワンタッチバンドの洗濯ばさみが印象的だったが、テストランではシーツ・タオルともに苦戦していた様子だった。

セッティングタイムスタート、ピットでも目立っていた岐阜の工事現場の看板は、ハンガーをかけられるようになっていた。

試合開始! いずれも手動機が洗濯物を回収している。いち速く一関がお助けゾーンに行き、洗濯物のセッティングが始まる。40秒時点で進捗は拮抗している。先に自動ロボットが動き出したのは岐阜。次々にタオル3枚とシーツをかけて15点獲得。一関の自動機がシーツとタオル2枚で15点獲得。2分30秒終了時点で同点終了となり、第1試合から「美しさ」を競う審査員判定で青が勝利! いきなりのハイレベルな戦いに、会場がどよめいた。どちらが勝ってもおかしくなかったが、岐阜はここで敗退。惜しい……!

なお、試合終了時点で竿にロボットが触れていると、その竿の得点がすべて無効となる。厳しいルールだ。

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【第2試合】
赤:福島高専 5
青:奈良高専 20

福島は手動ロボット「雪」と自動ロボット「雨」が見事に連係しテストランで満点を獲得、スピードと安定感を見せていた。奈良はどちらも自動機、シーツをかける瞬間がとても美しい。

セッティングタイム、奈良が会場を出入りしており、バタついている様子。福島は淡々と準備。

スタート! 奈良の両自動機は回収が速いが、タオルを一枚回収し忘れている……と思ったらすぐに再回収をしていた。完成度が高い! 福島も順調な動きだ。回収自動化のアドバンテージが大きい奈良がどんどんタオルを干していく。テストランではシーツ干しの連係に調整が必要そうな印象だった奈良だが、2分15秒で2台の自動機が連係してシーツをかけ、満点を取って勝利した。福島の動きにも全く遜色なかったが、奈良の技術力が一歩先んじた形だ。「自動機の連携はすごい」というのは、あるOBのつぶやき。

1回戦3

【第3試合】
赤:鈴鹿高専 9
青:佐世保高専 0

鈴鹿は2台とも自動機。テストランではタオルの打ち出しで会場を沸かせた。佐世保は手動機、自動機ともファンで風をおこして洗濯物をはためかせる。

セッティングタイムは両チーム順調。鈴鹿チームはカメラに手をふる余裕すら見せている。

スタート! 佐世保がスタート直前に細かく震えるような、少し不安な動きを見せていたがスタート直後に暴走。鈴鹿もタオル回収をミスし、ペナルティで強制リトライ。1分過ぎ、ようやく両チーム動き出し、2分経過直前に両チームともシーツに挑戦。一足早く鈴鹿がシーツかけに成功し9点獲得。佐世保も追うが、かけ終えることができなかった。鈴鹿の勝利。

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【第4試合】
赤:福井高専 2
青:都城高専 18

福井は地区大会からマシンを進化させ、スタートエリアに戻るタイムロスを解消させた。テストランでは手動機が洗濯ばさみの挟み込みに苦戦する様子もあったが、どうか。都城は自走式のハンガーが特徴的。シーツの打ち出しは、どことなく去年のトランポリンを思わせる、成功を祈りたくなる機構。

セッティングタイム、福井の洗濯カゴはアクリルの組み立て式だ。

スタート! 両チーム手動機が洗濯物を回収。福井はテストランで苦戦していた印象だが、しっかり動いている。都城はポッポちゃんへのタオル装填に時間がかかっている。1分15秒、両チームほぼ同時に竿へのアプローチを開始。ポッポちゃんはタオルから、福井のおばあちゃんはシーツから。……福井のシーツかけ失敗! 落としてしまった。その間にポッポちゃんがシーツに挑戦……成功だ!!! 会場が湧く。

遊び心を見せてくれた都城・ポッポちゃんが勝利(目が忙しくて確認できていなかったが、自走式ハンガーも順調に動いていたようだ)。福井はテストランから合わせこんできた印象だが、勝利には至らなかった。お疲れ様でした!

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【第5試合】
赤:熊本高専八代 20
青:明石高専 20

熊本は「らしさ」を感じる、低重心なメカ。明石もシンプルながら洗練されたデザイン。質実剛健な強さの対決に期待だ。

セッティングタイムは両チーム落ち着いている、明石のコントロールステーションが独特だ(コントロールステーションから洗濯の進み具合を自動でツイートする)。

スタート! 両チーム手動機で洗濯物回収している。低重心のマシンは熊本の強さを感じる。両チームともロボットが速いので、人間が洗濯物を装填する時間が長く感じる。一足早く干し始めたのは、パンタグラフの展開が華やかな明石!1分50秒で20点を獲得。10秒後に熊本も満点に到達、30秒間の微妙に手持ち無沙汰な待ち時間が過ぎた後、審査員判定……、赤の勝利!

美しさの差で勝利となったが、ロボットの干し方というよりもシーツやTシャツのもともとのシワ……アイロンがけの差が出たような気がする……。

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【第6試合】
赤:旭川高専 13
青:長野高専 11

旭川は手動機・狼と自動機・モモンガ。 長野は手動機・ハリネズミと自動機・ヤマアラシ。 森の動物対決だ。

セッティングタイム、両者落ち着いている。所要時間の半分ほどでどちらのチームも準備を終えた。

スタート! 手動機は順調だ。どちらのチームも人間が自動機に洗濯物を装填している間に手動機が何度か往復して回収する戦略だ。1分27秒、長野が一足早くシーツかけるが、直後にリトライ。その間に旭川がシーツとタオルを淡々と掛けている。息の詰まる点取り合戦だ。2分30秒経過! ギリギリまで竿にアプローチしていた長野の自動機が竿に触れているが……タイムアップの瞬間は触れていなかったということで、得点有効に。それでも旭川の得点には追いつけず、敗退となった。

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【第7試合】
赤:仙台高専広瀬 5
青:産技高専品川 12

仙台のシーツ干しは片側にシーツの端を固定したら、ロボットがカーテンを引くように広げていく堅実なタイプだ。産技品川はテストラン時、自動機の制御に不具合が出ているように見えたがどうだろうか。

セッティングタイム、両チーム落ち着いている。いずれのチームにも余裕が感じられる。

スタート! 産技品川は2台で回収、仙台は手動機1台で回収だ。産技品川の2台+人間の連係がキビキビしている。産技品川が一足早くシーツを掛けに行ったが、洗濯ばさみを落としてしまい、シーツを全体にかけられない。仙台は自動機にトラブルか? 少し立ち往生する様子もあったが、動き始めたらスムーズだ。2分を過ぎてからは点の取り合い。両チームギリギリまでアプローチを続けていたが、干しはじめの早かった産技が獲得点数で勝利した。

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【第8試合】
赤:呉高専 15
青:茨城高専 2

呉の手動機はタオルを打ち出し、自動機はシーツやタオルをカーテンのように引き広げる。対する茨城は、手動機と自動機どちらにも大きなファンを搭載し、タオルやシーツを風にはためかせてダイナミックに干す。ファン=狗のうちわ?

セッティングタイムは1分。どちらのチームも落ち着いている……今回、セッティングは全体的に余裕を感じさせるチームが多いように見える。

スタート! 茨城は手動機・自動機が2台で回収に向かうが、手動機がタオル台に激突後、うまく動いていない様子だ。その間に呉の自動機が竿にアプローチし、タオルを打ち出し、成功! 美しく干されたタオルに、会場から拍手だ。茨城はリトライ後、天狗の手動機がフィールド中央でくるくると……踊っている……? タイムアップ! 順調に得点を重ねた呉が勝利だ。茨城はマシンが本調子を出せていなかったように見える。風で巻き上げるタオル・シーツ掛けを見てみたかった、惜しい!

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【第9試合】
赤:大分高専 13
青:苫小牧高専 0

大分はシーツの干し方が独特だ。他のチームが安定性のために二つ折りにして干すところを、大分は片側だけを広く垂らす。洗濯物を早く乾かすのに最適なスタイルだ。苫小牧はアームを伸ばしてタオルを落としかけるタイプ。シンプルに見えるが、竿に対しての位置合わせが難しいのだそう。

セッティング、両者順調。大分がカニの手動機に対して、何か慎重に位置決めしている。

スタート! 大分が速いがタオルを落としてしまった! 大分の手動機がタオルを落としたり、フィールド上に投げ出したりしてしまう。そのたびに15秒のタイムペナルティが課される。どうした?? 大分がようやく順調に回収を始めたが、苫小牧はすでにタオルかけを始めている。順調に見えたがリトライ。その間に大分が追い上げ、試合終了直前にシーツかけを決める。見事な追い上げを決めた大分が勝利した。カニの挙動は大丈夫か?

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【第10試合】
赤:香川高専詫間 20
青:米子高専 3

香川詫間はテストランで順調に動き、高得点を獲得していた。対する米子は青ゾーンでのプログラム不具合に苦しんでいたがどうか……。

セッティングタイム、詫間側から力強い声が聞こえる。

スタート! 詫間、凄みすら感じる動き。さすが地区大会オール満点のチームだ。米子もテストラン時の雰囲気に反して、なかなか頑張って動いているように見える。しかし詫間が強い。自動機がシーツとタオル、手動機がTシャツとタオルをかけて満点。ハンガーを打ち出して満点を獲得し会場が沸いたところで、米子の自動機がリトライ……米子、手動機は美しく動いていたが自動機の制御が間に合わなかったか。それにしても詫間が強すぎる。恐ろしい子……。

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【第11試合】
赤:大阪府大高専 16
青:豊田高専 11

手動機オカンの圧が強い大阪府大と、ゼンマイで自走する洗濯ばさみでシーツをかける豊田。

セッティングタイム、大阪府大のオカンへのチェックに親子愛を感じる。豊田の手動機がプルプル動いているのは最終確認か?

スタート直後、両チームほぼ同時にタオルを落としてしまい反則で15秒のタイムペナルティ。仕切り直し後はオカンが速い! 自動機がまずシーツをかけ、9点を獲得。時間がない中で早めに高得点を獲得する作戦に出たもよう。豊田は一気の得点を狙い、装填に時間をかける。豊田が動き出す。必死に追い上げるがオカンのTシャツかけも速い! 2分30秒経過し、試合終了! 大阪府大が勝利だ。豊田も敗退したものの、自走式洗濯ばさみで魅せてくれた。

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【第12試合】
赤:香川高専高松 14
青:徳山高専 13

高松、徳山ともに、テストランでは順調な動きを見せていた。レベルの高い戦いが期待される。

セッティングタイム、いずれも落ち着いている。自信を感じさせる落ち着き。

スタート! 両者スムーズに動き出す。いずれも手動機1台で洗濯物を回収する戦略だ。高松が一足早く回収を終わらせる。人の作業時間がロスに見えるほど速い。徳山も順調に追い上げるがタオルを1枚回収しそこねている。拮抗して見えるが高松のほうが速い。タオル、シーツとも美しいが、タオルを1枚落としてしまった! そのスキに徳山が追い上げる、ピラミッド自動機が美しくシーツをかけるが追い上げきれず、得点差で高松が勝利した。高松手動機のスピードの秘訣は「練習」とのこと。

出場ロボット解剖計画
Device Plus 編集部

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