平面上に引かれた線の上を自動追尾して移動する車輪駆動ロボットのこと。線を検出するための光学センサー、タイヤを独立して駆動させるためのモーター、それを制御するマイコンなどで構成される。まず光学センサーが線上にあるか線から外れているかを検出し、マイコンで左右のタイヤのモーターの回転を調節して制御を行い、さまざまな曲線から外れることなく前進していく。こうした線の位置という目標値に対して、目標値に追随するようにタイヤの動きを調節する制御方法をフィードバック制御という。ライントレーサーには安定してラインを読み取れるロバスト性、ラインの位置に応じてステアリング機構を操作してライン上をたどる安定したトラッキング動作などが要求される。
ライントレーサーで床に描かれた曲線(コース)を周回するタイムを競う種目は、古くからロボットコンテストの定番になっている。ラインの色には白と黒の2通りがあり、国内のロボットコンテストでは白ラインが主流だが、海外では黒ラインが多い傾向にある。なお、ラインの幅は15~25mm程度である。