秋月電子福袋2016〜意外な「使える」ベスト1は?

こんにちは。デバプラ編集部の草皆(くさかい)です。……というありきたりな出だしの記事を提出したら、先輩記者に「おもしろくない」と一刀両断されました。が、あえてこのまま貫こうと思います。

みなさんとは、いつもメルマガでご挨拶させていただいていますが、今回は記事デビュー。すでに年初の恒例となった感のある、福袋開封レポートをしたいと思います。……とは言っても、ワタクシ、電子部品についてアレコレうんちくをたれられる程の実力はありません。そこで、助っ人としてこの方をお呼びしました! どうぞ!

秋月電子福袋2016

ロボコン関連のTwitter界隈では有名な、東京工業大学の日下部 雄樹さんです! パチパチ。日下部さんは同校の大学ロボコンのメンバーとして、主にモータードライバ周り等々を担当してきた回路屋さん。今はOBとなって技術指導にあたりつつ、研究生活を送っていらっしゃいます。

そして中身を検分するのは、今年もあの秋月電子の福袋。今年は、昨年3,000円だったものと同じ大きさの袋にも関わらず、なんと500円! この他にも、3,000円の「福箱」や、5,000円の「金の福箱」がありました。

気になる中身、まずは写真でどうぞ。

↓とりあえずぶちまけたところ。

秋月電子福袋2016

↓ざっくり仕分けしたところ。

秋月電子福袋2016

 

 

去年のものは、細かいパーツでもラベル付きの小袋に入っていました。それと比べると、バラのパーツが多いように思います。そのあたりは、3,000円→500円という価格設定を反映した感じでしょうか。

日下部さんは「手づかみ感があふれてますね」と謎の言葉を発しつつ、けっしてキライではない表情。早速ですが、まず全体としてはいかがでしょうか?

「僕が秋葉原に買い物に行くときは、予め買うものリストを作っておいて、って感じが多いです。目的以外のものを買うってことはあまり無いのですが、でもこれで500円なら、ぜんぜんいいですよね」

確かに、単純に積算してもおそらく5,000円は超えると思います。1割でも使えば、十分に元は取れる計算ですね。では、日下部さんが実際に使いそうなモノベスト3を見てみましょう!

ベスト3 赤色半導体レーザ

秋月電子福袋2016

「レーザーポインタを作るのもいいですが、例えばロボコンで、照準を合わせるようなメカの時に使えますよね。レーザーサイトというか。昨年の高専ロボコンの輪投げとかです」

ちなみにこれは3つ入っていました。秋月サイトで確認すると、同等品が1ヶ100円。すでに300円!

ベスト2 丸ピンICソケット

秋月電子福袋2016

「最近、Nucleo(ヌクレオ)というmbedの開発環境が使えるプロトタイピングボードを使っているんです。1,500円ぐらいで、しかもArduinoとピン互換。そのmbedという開発環境が使えるマイコンの中にLPC1114というARMマイコンがあるのですが、このICソケットはLPC1114で使えるやつだと思います!」

Nucleo(ヌクレオ)、恥ずかしながら初めて聞きました。改めて調べてみると、これは楽しそう。mbedはサンプルプログラムも豊富で、さっくりお手軽に電子工作できそうで、前から気になっていたのです。こんなに安いボードがあるんですね。

ベスト1 ヒューズ&ヒューズボックス(!!?)

秋月電子福袋2016

電気!意外なセレクト!と感じたのは記者だけでしょうか。しかし、とてもうなずける理由がありました。

「これはですね、僕はロボコンで、モーター周りを担当していたわけです。そうすると、比較的大きな電流を扱うことになります。その際に気になるのは、やっぱり安全性。きっちり安全対策を行うには、こうした部品に頼ることが必要です。人がバッテリーを抜くより、確実に速いですからね。もっとも、うまく見積もってやらないと、肝心なところでマシントラブルの原因になったりするのが難しいところですが……」

……と、ここまでのベスト3で、すでに余裕で元は取った勘定。もっとも、元を取ったとかとらないとか、そんなヤボを言っても誰得だとは思いますが。

続いて、ちょっとザンネンなもの3点もお聞きしてみましょう。いいところばかり書いてたら、ステマみたいですからね。

ザンネンその1 何かのコネクタ類

秋月電子福袋2016

「これは……、このシガーソケットみたいなのは、ロボコンの会場でNHKの人が使っているような……音声関連ですかね? すみません、そっち方面はぜんぜんわかりません!」

ザンネンその2 ICスイッチングレギュレータ

秋月電子福袋2016

「もちろんこういうものが必要なところもあると思いますが、僕は使わないですかね。もっと小さいものなら……」

ザンネンその3 抵抗 インダクタ

秋月電子福袋2016

「これは……、1.8KΩ? アレ?カラーコード忘れちゃいました(笑)。いや、1.7Kですかね。いずにせよ、僕はあまり使わない感じ……。最近抵抗はチップ部品ばかり使っていたので。今僕が作っているような回路では、一生使い切れなそうです。このテープのパッケージ(?)、結構使いづらいんですよね(笑)」

「これインダクタですか……。電源回路を作るときに必要ですね。ただ自分の場合、3端子レギュレータやDC/DCコンバータを使うので、あまり使いませんね。あと正直使いきれる気がしません(笑)」

※こちらは抵抗ではなくインダクタでした! 編集部が勘違いしました! 訂正します!

 


 

というわけで、現場からは以上です! ……と締めくくろうと思ったら、先輩記者から「それでいいのか?」と意味ありげな顔でにらまれました。が、安心してください。いいと思います。

コメントをくれた日下部さん、ありがとうございました! ムリヤリに喋っていただいてしまいましたが、記者は感謝感激。そして「これでは満足できない、もっと濃い記事が欲しい」と思った読者の方は、ぜひ「俺にも書かせろ!」と編集部までご連絡ください!

 

■関連リンク
秋月電子通商 http://akizukidenshi.com/
Nucleo http://akizukidenshi.com/catalog/g/gM-07723/

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