ロボコン

第2回戦速報:高専ロボコン2019全国大会 いわゆる魔物は存在するのか?

1

【第1試合】
赤:小山高専A 1
青:一関高専 18

小山はA、Bとも前日抽選でシードを獲得した引きの強いチーム。一関は初戦から「決勝か?」と思わされる接戦を制し、岐阜に勝利している。

セッティングタイム、小山の手動機が洗濯物をめっちゃ見ている。

スタート! 小山は手動機と自動機が2台で回収する作戦。一関は手動機一台でサクサク回収だ。小山の自動機が速い。ロケットを打ち上げてシーツをかけるが……落下してしまった! シーツの失敗は、タイムロスも含めると、取り返しが非常に難しい……。小山は手動機で取り返しを図るが、その間に一関がシーツを美しくかけて9点獲得。手動機との連係ですべての洗濯物をかけて18点を獲得した。小山はシーツの失敗が痛かった。インタビューの涙声がつらい……。一関は第1試合よりも安定感を増しているように見える。

2

【第2試合】
赤:奈良高専 20
青:鈴鹿高専 5

なんと2回戦で、数少ない「2ロボットともに自動機」のチームが対決だ。「実質決勝」みたいな試合が多すぎる。

セッティングタイム、どちらのチームもほとんどマシンに触れていない。余裕の表れか?

スタート! 奈良は2台で、鈴鹿は1台が洗濯物の回収に向かう。さすがに2台がかりの奈良が速い。人はロボットを待って、回収された洗濯物を持たせるだけだ。

回収が早かったぶん、奈良が一歩先に竿に向かう。試合開始2分過ぎには満点を獲得していた。鈴鹿もすべての洗濯物を干したが、得点ゾーンが隠しきれていないもしくはロボットが竿に接触している等で得点しきれず、奈良の圧倒的な強さに屈した。奈良はシーツ干しを「自動機2台連係」「自動機1台のみ」両方で実現できるという。勝利者インタビューでも「鳥が羽ばたいて勝つところを見せたい」と余裕のコメント。

3

【第3試合】
赤:都城高専 5
青:熊本高専八代 20

遊び心満点の都城「ポッポちゃん」と、満点対決で明石を下し、ゴリゴリの強さを感じさせた熊本。見どころに困るカードだ。

スタート! 両者順調なスタート。都城がタオルを1枚回収できていない。熊本の手動機がルール範囲内で妨害し「少しだけタオルをずらす」ことで、ポッポちゃんに届かない位置にタオルを移動させてしまったようだ。一足早く装填を終わらせたのは熊本。都城は魅せるぶん時間がかかる。自走式ハンガーがTシャツ3枚を美しく干したが、熊本が満点を獲得。その時点で得点では追いつけないことが確定し、都城は敗退。解説・田所先生のコメントによれば「ポッポちゃんの腕では、ずれたタオルには届かないんですね……」とのこと。ポッポちゃん、敗退しても愛されたキャラクターだった。お疲れ様でした!

4

【第4試合】
赤:旭川高専 11
青:小山高専B 20

Aチーム同様にシードを獲得した小山、長野のハリネズミに勝利した旭川。旭川はタオルかけに不備あったがどうか?

スタート! 小山の手動機があっという間に洗濯物を回収する。旭川は初戦より手間取っている様子……。少し手動機の挙動がおかしいか? 小山が淡々とシーツをかける。最低限の挙動で機構を次々に切り替える合理的な動き。片側を洗濯ばさみでとめてロボットで引く堅実なスタイルだ。手動機と連係して2分過ぎに満点! 旭川は追い上げきれず敗退。数秒のタイムロスが勝敗を分けた。

5

【第5試合】
赤:産技高専品川 11
青:呉高専 5

初戦では自動機の制御に不安を感じさせた産技品川。呉はピット、テストラン、初戦いずれも、怖いくらいの落ち着きぶりを見せている。

スタート! 産技品川は2台で回収、呉は手動機1台で回収。呉のタオルが1枚、とても取りにくいところに残っている。しかし産技品川も回収に手間取っている様子だ。呉が一足先に動くが、自動機のタオルを打ち出しに失敗、落下させてしまう。産技品川は今度こそシーツ掛けに成功して9点獲得。呉も逆転にむけてシーツに挑戦するが……、洗濯ばさみが落ちてしまった! 点の取り合い制したのは産技品川。呉も強かった!

6

【第6試合】
赤:大分高専 20
青:香川高専詫間 20

初戦では手動機の挙動に不安を見せた大分と、恐ろしい強さを見せた詫間の対決。

セッティングタイム、いずれのチームも統制のとれた動きだ。

スタート! 大分の手動機がやはりタオルを落としてしまう。詫間は大分のタオルを少し自陣に寄せる妨害でカニからタオルを離すが、カニはがんばって回収に成功! 詫間の自動機が少し遅かったが、動き出せば両チームとも美しく干していく。2分27秒で両チームとも満点を獲得!また美しさ判定だ。

審査員判定の結果は……大分!!!! 「洗濯物を干す」という思想に忠実に、設計上は不利になる「片面干し」を選んだことが評価されたか。詫間、敗退したが、地区大会・全国大会すべてで満点という素晴らしい記録を残した。

二回戦7

【第7試合】
赤:大阪府大高専 18
青:香川高専高松 5

初戦ではタイムペナルティに負けず得点で追い上げて勝利した強いオカンと、スピード対決を制した高松。いずれも速く強いチームだ。

スタート! とても速い! 開始20秒で大阪府大がシーツに向かうがリトライ、はやまったか? 自動機のリトライ中に手動機のオカンは残された洗濯物を回収している。トータルの動きに無駄がない。あっという間にシーツの再挑戦に成功した。高松、少し自動機の動き出しが遅いか? 足回りは速いがシーツへのアプローチでリトライ。その間に大阪府大がどんどん洗濯物を干し、獲得点数で勝利。トラブルに負けない、リカバリの早さが際立った。

休憩を挟み、第3回戦からはワイルドカード含む8校による決勝トーナメントだ。会場では決勝向けにフィールドの再調整が進められている。ワイルドカード校はどこになるか? ここまでで敗退したチームもすべて強く、魅力的だった。どこが選ばれてもおかしくない。

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