ついに始まりましたよ、NHK学生ロボコン2017!
2017年6月11日、11:00、大田区総合体育館が開場。続々と観客が詰めかけ、緊張感が高まっていく。そして12:00、開演。開会式や「応援団」とライブストリーミングの紹介などを経て、選手入場。サクサクと予選開始、という印象だ。
今回はリーグ制の予選で、24チームを8グループ分け。決勝戦は8チームによるトーナメントで戦う、というフォーマット。早速各試合を見ていこう。
第1試合
青:東京工科大学、赤:千葉大学
一見シンプルな機構だが、ディスクの装填方向や柔軟な戦略で勝利を目指す手堅い千葉大学と、シートにディスクをまとめて包み、一気にシートを張ることで射出する機構で大量得点を狙う東京工科大学。
一足早く射出モーションに入った千葉大が中央スポットに着々とポイントを稼ぐ。工科大はシート機構2投するが乗せられず。リトライの後、逆転を狙って3投めのシート投てきを狙う! →5ポイントスポットに一瞬乗るが、バウンドして落下!
結果:千葉大学11点、工科大1点で千葉大の勝利。千葉大の戦術が大ハマリした。
第2試合
青:横浜国立大学、赤:早稲田大学
メカナムホイールを採用したゴツめの足回りが目を引く横浜国立大学、テーマ「投扇興」のモチーフを思わせる、大きなアームからの一斉射出を期待したい横浜国立大学。マシン名は両者「みおつくし」で、まさかの名前かぶり。
両者スムーズなスタート。ほぼ同時に射出を始め、華やかにディスクが舞う。横浜は5ポイントスポットを狙っているもよう。早稲田はディスクをリロードして、4つ中3つの砲台から次々に射出するが、なかなか乗らない。横浜は確実にポイントかせぐ作戦に切り替えたか。
結果:横浜国立大学2点、早稲田大学0点。緊迫した点とり合戦となった。
第3試合
青:大阪大学、赤:金沢工業大学
砲丸投げタイプの投てき機構の大阪大学と、独特の装填フォルムで2枚のディスクの凸面をあわせて2枚一度に縦投げする金沢工業大学。
両者スタートが早い! 金沢、いち早く射出モーションに入る。大阪は大量得点を狙い、確実に点を重ねていくが、金沢工業大学が全スポットにディスクを乗せ、APPARE!を達成した。
結果:金沢工業大学APPARE!達成(1分43秒)、大阪大学8点で金沢工業大学の勝利。初APPARE!で会場を沸かせた。
第4試合
青:信州大学、赤:三重大学
背面の壁を掴んでガイドレールとする「クマデ機構」が可愛い信州大学、バット打ち出し機構の精度が高く、テストランで最初にAPPARE!を決めた(1分19秒)三重大学。
三重は足が早い! あきらかにAPPARE!狙いで装填エリア近くのスポットから乗せていく。信州大学はポイント狙いと思われる。相手フィールドの5ポイントになるスポットを重点的に撃っているようだ。三重のいる赤ゾーンは逆風があるのか? ディスクがテストランほど飛んでいないように見える。
結果:信州大学4点、三重大学4点。ディスクの乗ったスポットのルール判定により、三重大学の勝利。
第5試合
青:東京大学、赤:首都大学東京
足の速さが必見の東京大学、無駄のないベルトによる射出機構が美しい初挑戦初出場の首都大学東京。
東京大学で目立っているのは装填エリアの「ディスク判別機」。ディスクの個体差をセンサチェックして仕分けする。出場校唯一の機構だ。3つの砲台から打ち出し、乗せ合い・落とし合いによる点数のラリーが3分間ギリギリまで続いた。
結果:東京大学9点、首都大学東京9点。同点となったがディスクの乗ったスポットのルール判定により、首都大学東京の勝利。初出場校が競合東大を下す金星をあげた。
第6試合
青:大阪工業大学、赤:工学院大学
本大会では少数派のオムニホイールを採用した背の低い大阪工業大学、派手な連射機能とディスク保持部品のカーボンフレームが目を引く工学院大学。
両校とも連射機能が売りの派手なマシンだ。会場にディスクが舞い踊る! →工学院大学が48秒でディスクを使い切り、大阪大学は工学院のディスクを落としながら慎重に点数を稼ぐ。2分48秒で大阪工業大学が全てのディスクを使い切った。
結果:大阪工業大学11点、工学院大学8点で大工大の勝利。テーマにふさわしい華やかなバトルとなった。
第7試合
青:長岡技術科学大学、赤:東京農工大学
前方のアームでガイドレールを掴んで進む長岡技術大学。装填エリアに入る直前にアームのツメが「ぴょん」と上がるのがたいへん可愛い。ボールを落とすための「圧縮ディスク弾丸」の発射機構が必見の東京農工大学。
農工大の弾丸発射に会場が大きく盛り上がる! 落とされたスポットを長岡が狙うが農工大は重ね投げで派手に点を稼ぐ。長岡は5ポイントスポット狙いに絞るが、農工大が一足早くAPPARE!を達成した。
結果:東京農工大学APPARE!(2分49秒)、長岡技術大学5点。農工大は点数換算でも29点(20枚超)を記録。現時点での最高結果といえる。強い。
第8試合
青:名古屋工業大学、赤:京都工芸繊維大学
テストランでの精度が高く、マシンの全体的な仕上がりの良さを感じるタブレット操縦の名古屋大学と、非常に精度の高い縦向き射出で注目を集めた京都工芸繊維大学。
両校、正確な射出で確実に点をとる。息を詰めるような陣取り合戦のなか、京都工芸繊維大学が芸術的なまでのAPPARE!を決めた。
結果:京都工芸繊維大学 APPARE!(1分12秒)、名古屋工業大学6点。名古屋工芸大学もAPPARE!後のランでディスクを打ち切り、7本中6本のスポットを制した。