ベスト8。勝ち残ったチームのピットでは、観客の休憩とは関係無く、皆が今必要な作業を行っている。
準々決勝
準々決勝第1試合は豊橋vs早稲田。
豊橋の「ザ・タワー」は、やはり位置決めのためのもの。センサーはこれとは別に設置し、大まかな移動を人力、そして最後の詰めを自動で行っているとの情報が入った。60/50ヘルツの違いにも苦しんだようだが、準々決勝前のインタビューでは、「今日はすごく好調」とのこと。対する早稲田は「手動」を追い込んだシステム。互角の序盤。中盤から、豊橋のリターンが決まらない。ことごとく微妙なズレ。キャリブレーションの問題か? 早稲田が徐々にリードを広げ、結果、5-2。手動・早稲田の勝利!
準々決勝第2試合は名工vs東大。
前年王者名工。そして連覇を果たしたこともある東大。高度な自動制御同士の戦いでもある。ギャラリーの注目も高い。先攻は東大。両者時間を残してセッティング終了。まずは東大のサーブで得点。名工のサービスは東大が見事返すが、さらに名工リターン! こうなると東大はどうにもならない。東大のエースが続き、1-3。名工ピンチ。1-4。会場はヒートアップ。2-4。名工が返す。緊張感が高まる。名工、スーパーレシーブ! 3-4。ラリーが続き、審判も次がどちらのサーブかわからなくなる、仕切り直しの一瞬。名工のサーブ。東大が返し……、名工、返せず。東大が去年の覇者を倒し、準決勝に進んだ。見応えのある好試合!
準々決勝第3試合は電気通信vs横浜。
横浜「ザ・ウォール」が入場。電気通信は、レシーブ成功率が高いように見える。先攻は横浜。回転サーブは入らず。電気通信のサーブは横浜がレシーブを決めポイント。1-1。その後、一進一退。電気通信のレシーブは依然有効。高いレシーブになり、「ザ・ウォール」は機能しない。しかし横浜もレシーブを決め、3-3。ポイント毎に、横浜の雄叫びが響き渡る。結果は3-5。横浜が電気通信を押さえ込んだ。
準々決勝、最後の第4試合は新潟vs金沢。
高重心に見える金沢と、低い姿勢が印象的な新潟。金沢の先攻でスタートするが、初手からタイムアウト。セッティングが済まなかった模様。慌てる様子はなく、統制が取れている印象だが……金沢のサーブは「2段サーブ」のような、これまでに無かった挙動を見せた。トラブルか? 互いにサーブが入らず、1-1。新潟のレシーブが決まり2-1。まけじと金沢もレシーブを決め、新潟は「お見合い」。一進一退。そして戦いはヒートアップし、コートを壊してしまうアクシデントも。……そして、まさかの結末。コートを壊すことは即「失格」との判定。失格になったのは、金沢だった。金沢のメンバーの目には、涙が光る。実力を存分に発揮できなかったその悔しさは、おそらく会場に居る全員が理解できただろう。惜しみない拍手が送られた。
準決勝
準決勝第1試合は東京大学vs早稲田大学の戦いになった。自動 or 手動の結論が出るか?
初手は東大のレシーブポイント。しかし直後に東大がタイムアウト。黒いレシーブ機にトラブルか? 東大は下からの「目隠し」サーブ。ここでサーブの戦術変更。やはり強力なサーブ。2-0。しかし、東大のレシーブ機が動かない! サーブで得点を重ねる。3-1。早稲田のサーブは、ガラ空きのサービスエリアに落ちる。続く東大のサーブはミス! 東大はサーブでしかポイントを稼げない。早稲田のマッチポイント。東大のサーブ。早稲田、見事なレシーブ! 5-3で早稲田が勝利! 東大の自動機がまさかの停止となり、軍配は「手動」に上がった結果となった。
準決勝第2試合は横浜vs新潟。
新潟のサーブはキレイにレシーブ。ラリーをつなげる。まずは新潟が先取。さらにリターンエース。横浜も1点返すが、新潟が確実にポイント。あれよあれよという間に、新潟が決勝進出! 特に目立った特徴は無いように感じる機体だが、レシーブの精度という基本性能が、高いレベルでまとまっていると言える。
決勝は早稲田vs新潟。