続いて3巡目の様子をお届けする。ここからは特に、決勝進出をにらんだ試合運びが必要になる。
第17試合
青:東京工業大学、赤:東京工科大学
東工大はAPPARE!達成校。工科大はシート機構による大量得点とスピードのある射出による妨害がウリだ。
APPARE!狙いの東工大に対し、工科大は東工大のディスクを落とす作戦。確実な撃ち落としで目まぐるしく点数が変わる。いままでにないトリッキーなバトルに会場が盛り上がる。
東工大のAPPARE!を徹底的に阻止した工科大が、東工大がディスクを消費しきったラスト5秒で主砲(シートに包んだまとめディスク)を発射。敵陣の5ポイントスポットに1枚のせ、大逆転をした。
結果:東京工科大学7点、東京工業大学5点。試合は工科大が制したが、APPARE!達成校の東工大が決勝進出を決めた。
第18試合
青:豊橋技術科学大学、赤:横浜国立大学
拮抗した点差で1勝ずつしている両校。
豊橋はセッティングタイムにディスクを手動選別しているように見える。やはりディスクの個体差は各チーム懸案となっているようだ。豊橋はまとめ投げなので装填に時間がかかる。その間に横浜国立が1枚ずつ慎重に狙っていくがテストラン時よりも豊橋の精度が上がっているようだ。まとめ投げでディスクの個体差を吸収した投擲でAPPARE!を決めた。
結果:豊橋技術科学大学 APPARE!達成(2分28秒)、横浜国立大学5点。豊橋技術科学大学が決勝トーナメントへの進出を決めた。
第19試合
青:新潟大学、赤:大阪大学
一枚ずつ投擲(スローイング、と呼びたくなる)する新潟大学と、まとめ投げの大阪大学。対象的な機構の対決になる。
点数で勝てば決勝に進める新潟と、おそらくAPPARE!で勝つ必要のある大阪。両校の思惑が絡み合って戦況が複雑に変化する。2戦を終えた金沢工業大学は結果次第で決勝進出の可否が決まる。
結果:大阪大学10点、新潟大学9点。大阪大学が勝利し、全校1勝1敗となったため、APPARE!達成校の金沢工業大学が決勝進出を決めた。
第20試合
青:徳島文理大学、赤:信州大学
共に一敗の両校、三重大学がすでに決勝進出を決めているがチームの士気は高い。
両者最後の試合となる。確実にランと装填を終え射出モーションに入る。よく似た機構のマシンが向かい会ってディスクが宙を舞う。マシンの完成度と操縦者の練度が真っ向から対決するバトルに会場が引き込まれていた。
結果:徳島文理大学7点、信州大学6点。息の詰まるような点取り対決を徳島が制した。
第21試合
青:長崎総合科学大学、赤:東京大学
獲得点では長崎にアドバンテージがあり、東京は長崎に得点差をつけて勝つ必要がある。
試合開始とともに東大チームのロボッテクコール! 東大は標的を中央スポットを1つにしぼり、ディスクを積み重ねる。長崎は難しい、5ポイントスポットを狙う。両校、戦略的な対決だ。
結果:東京大学14点、長崎総合科学大学5点で東京大学の勝利。点数差で東京大学が決勝進出を決めた。
第22試合
青:九州大学、赤:大阪工業大学
ロボットアーム6発の九州大学はAPPARE!で勝つ必要がある。連射機能と(実は)妨害も得意な大阪工業大学は確実に勝ちたい試合。
ディスクがどんどん飛んでいってカウントが追いつかない! 点取合戦となった。2分9秒で両校ディスクを消費し試合終了。
結果:大阪工業大学15点、九州大学12点で大阪工業大学の勝利。予選で2勝した大阪工業大学が決勝進出を決めた。これにより、最速APPARE!を達成した工学院は予選敗退となる。惜しい!
第23試合
青:立命館大学、赤:長岡技術科学大学
農工大が決勝進出を決めているグループ。悔いのないマッチにして欲しい。
長岡は中央から7箇所のスポットを同時に狙う。立命館はリロード機構のトラブルか? リトライによるタイムロスのうちに長岡が得意の5ポイントを決める。立命館も追い上げるが追いつけず、悔しい結果となった。
結果:長岡技術科学大学8点、立命館大学3点で長岡技術科学大学の勝利。
第24試合
青:仙台高専名取、赤:名古屋工業大学
仙台名取は7つの射出機構をもち、作戦に応じて使い分ける。名工大は、ディスクを投げるという機構を素直に、そして美しく形にした、確実に点をとっていくマシンだ。対象的な機構のマシンが相手の出方を見ながら点を重ねる。仙台名取の妨害ディスクが名工大の5ポイントディスクを落とすたびに歓声があがった。
結果:名古屋工業大学9点、仙台高専名取2点で名工大の勝利。
準々決勝へ続く