こんにちはー!僕たちは「ローム電子工作コミュニティ」です!
ローム電子工作コミュニティとは?
ローム社内のエンジニアだけで構成されており、電子工作が好きな有志が集まって活動する趣味コミュニティ(非公式)。「自社製品の無線やセンサなんかを組み合わせてとにかく面白いものをつくっちゃおうぜ」という名目で勤務時間外に活動している。なお、このサークルで完成した作品は、今年のMaker Faire2016で展示することが決定している。
Maker Faireとは?
Makersムーブメントのお祭り。ユニークな発想と誰でも使えるようになった新しいテクノロジーの力で、皆があっと驚くようなものや、これまでになかった便利なもの、ユニークなものを作り出す「Maker」が集い、展示とデモンストレーションを行う。
去年のMaker Faireでサークルが爆誕
事のはじまりは、去年開催されたMaker Faire Tokyo 2015でのこと。
</td style=”border:none;”> | 若手A:「初めて来たけど、すげー!皆本当に面白い物作ってる!」 |
</td style=”border:none;”> | 若手B:「でも所詮アマチュアだから、俺らプロが本気出したらこんなの余裕だな!(キリッ)」 |
</td style=”border:none;”> | 上司:「余裕ならやってみーな」 |
</td style=”border:none;”> | 若手A:「えっ」 |
</td style=”border:none;”> | 若手B:「あっ」 |
</td style=”border:none;”> | 上司:「フフフ」 |
このように思わぬ形でコミュニティが爆誕したのでした・・・
去年のMaker Faireではただ「おもしれー!」「すげー!」と言いながら細々と出展していた我々も、今年は「面白いでしょ!」「すごいでしょ!」と見せる側になりたくなったのが正直なところです。これから、作品の制作活動の進捗をデバプラでレポートしていきますので、ぜひとも温かい目で見ていただけたらと思います。
ちなみにこの記事を書いているのは若手Bこと 小西です。 |
メンバー
メンバーは全員で約10名。主にロームの無線モジュール開発部の人がメインで活動しています。お仕事では、無線LANやBluetooth SMARTをはじめとした2.4GHz帯、Wi-SUN、特定小電力無線(EnOcean)などを開発、ソリューション提案しています。
Wi-SUNとは?
スマートメーターとの通信を目的とした無線通信です。汎用性が高い点から、スマートメーターのみならず、家電1つからHEMSなどのシステムにまで対応可能です。今後はIoT(Internet of Things)やMtoMなどへ使われていくでしょう。
EnOceanとは?
エナジーハーベスト(環境発電)と無線通信が組み合わせた技術です。押す力や太陽光のエネルギーで無線を飛ばすことで、電池レスの無線通信を実現します。例えば、各種センサとEnOceanモジュールを組み合わせて設置すれば、自分で発電して、定期的に情報を送る電池レスセンサノードとして使用可能です。
キックオフミーティング
今年のMaker Faireへの出展は決まったのはいいのですが、何を作ろう・・・ということで先日、初回のミーティングが実施されました。まずはデバプラでも記事を書いたことのあるリーダーの僕から、今日から展示会までの流れを説明。
「もう7月?本番は8月って、時間無いな~、おかしいな~、怖いな怖いな~」
「マジでやばすぎるだろ~・・・(笑)」
3つの作品のテーマ
打ち合わせの結果、今回は3つテーマに沿った作品を作り、「一番面白い作品」を、来場者の投票で決めてもらおうということになりました。「推しメン」ならぬ「推し作品」ですね。
作品1のテーマ:「見守り」「連絡」「健康」「動物」
作品2のテーマ:「朝」「モーション」「健康」
作品3のテーマ:「押す」「振る」「健康」
どこのチームも『健康』というワードを入れてますが・・・皆さんそんなに不健康なんでしょうか。笑
当日のブースには、投票の為に3つのスイッチを用意することに決まりました。こちらももちろん既存のモノではなく自分たちで工作します。このスイッチにちょっとした仕掛けを隠したいと言っているメンバーがいたので、こちらも作品としての制作を進めることに決まりました。
打ち合わせの様子
「これJavaで作成した投票画面の試作なんだけどどうかな?」
「ディスプレイもいいけどニキシー管でカウントしてもロマンがあっていいんじゃない?」
ロームのエンジニアは新横浜にもいますので、テレビ会議でミーティングに参加しているエンジニアもいます。僕より若いメンバーは「ニキシ―管」というものを初めて耳にしていた様で「家に帰ったら親父に聞いてみよ」と言われ、パイセン達はかなりのジェネレーションギャップを感じていました。今では生産中止になって殆ど見かけない代物らしいですね。
「粘土細工とかぬいぐるみに電子回路を埋め込んだりしてもおもしろいんじゃない?」
「3Dプリンタは使いたいよね。っていうか使ってみたい」「サンプルのCADデータは、ネットを探せばありそう」
最近の3Dプリンタは、値段が下がって個人でも持っている方もいるらしいので「ロームで誰か持ってる人いないのかな?」なんて発言もありましたが、3Dプリンタが使える京都のMTRL cafeを利用することも検討。CADは持ち込みの様なので、1から勉強して作成して行こうと思います。
先輩たちをみて勉強
最後に去年のMakerFaireの作品例を見て研究。
歩いたり傾けると光ったり、メールやSNSでセンサ情報が届いたり、去年のデバプラのレポートを見ていてもホントに凄いものばかりだったなーと。Arudinoやラズパイはもちろん、上で挙がったEnOceanのスイッチやセンサ、ロームグループのラピスセミコンダクタの音声ICなどまで議論は白熱して、盛り上がれば盛り上がるほど趣味の話へ・・
楽しいミーティングの最後はテレビの画面にいるエンジニアを囲んで集合写真を撮りました。
次回は詳細のメンバー紹介と作品の進捗をお伝えする・・・予定です!
「とにかく面白いものNo1」の称号をかけて、作品を製作する『ローム電子工作コミュニティ』のエンジニア達は果たして無事に作品を作る事が出来るのでしょうか。
以上、小西からでした!
編集部より
デバプラを見ている若い君達!くじけそうなおじさん達への応援メッセージの程、是非よろしくお願いいたします!
今回の連載の流れ
第1回:「ローム電子工作コミュニティ」による Maker Faire出展奮闘記!! ~キックオフミーティング~(今回)
第2回:「ローム電子工作コミュニティ」による Maker Faire出展奮闘記!! ~電池レス投票システム開発と初めての3Dプリンターにチャレンジ~