NHK学生ロボコン2015 / ロボコン

NHK学生ロボコン2015 デバプラ的まとめと今後

学生ロボコン2015

2015年6月7日、NHK学生ロボコン2015が行われ、早稲田大学・ROBOSTEPが優勝した。同時に8月で行われる世界大会への切符も手に入れたことになる。

自動vs手動

今大会では、自動なのか手動なのか、という点がクローズアップされた。

自動といっても、全自動から限られた部分の自動化まで、様々なグラデーションが存在した。明確な線引きはできないものの、特に観客と参加者の目を引いたのは、東大、名工、豊橋だろうか。

東京大学

東大はそのレシーブ機の精度、一発必中のラケットスイング機構、そして他とは一線を画すビジュアルで、観客を引き込んでいた。大まかな移動を手動で、その後を自動で行っているとのことだ。さらにはサーブ機も、相手が見えづらいようにする目隠しを設ける、低く受けづらい弾道で確実にサービスエースを狙うなど、徹底して勝ちにこだわった仕様だ。大会後、即座に反省会を行うなど、トータルの組織力を誇る東大。来年も期待したい。

名古屋工業大学

名工は最も「ロボミントン」を追及したように見えた。ロボットがいかにバドミントンをするか、ラリーを続けるか。これを素直にかたちにしていった、言わばオールマイティ機。サーブ専用機は設けず、2台ともにレシーブを行い、綺麗な軌道でシャトルを返す。特筆すべきは、「完全自動」であることだろう。2台のうちどちらかが対応すべきかも、瞬時にロボットが判断し、連携しているという。

豊橋技術科学大学

豊橋の場合は、なんといってもギミック満載なことがポイント。試合前に許されたセッティング時間は1分。この短い時間の中で、多数のカメラ群を設置し、キャリブレーションを行い、そして試合では見事にレシーブを決めていた。また、操縦もxとyを分割・分担して、しかも直感的な操作ができるようなレール型コントローラを自作していた。さらには空気圧を利用したグリップ増加の機構を唯一採用し、移動のスピードを高めた。おそらく、大会最速だったのではないか。

このふたつの設計思想の対決は、結果として手動側に軍配が上がった。これをどう捉えるかは、人それぞれだろう。しかし今回自動制御に取り組んだチームは、来年以降につながる大きな経験を得たに違いない。難しい課題に挑んだことに、敬意を表したい。

早稲田大学

そしてもちろん早稲田も、単に練習を重ねただけではあるまい。サーブはほとんど失敗が無かった印象なうえに、操作性を高め、確実に動作するロボットがあったからこその優勝だ。デバプラは早稲田に、自動化に取り組んだチームに、そして大会を目指したすべての「学生」に、心からの拍手を送りたい。

NHK学生ロボコン2015 結果振り返り

今回のデバプラ記事をまとめておく。

▼大会プレビュー
https://deviceplus.jp/events/nhk-robocon2015-pre/
大会開始前、「今年は代々木が実質 “ABUロボコン” なのでは」との声も聞かれた。

▼テストラン速報
https://deviceplus.jp/events/nhk-robocon2015-testrun/
テストラン1周目の模様を中心に。「マジか……」な名工。2週目は、試合形式で行われた。

▼トーナメント1回戦・2回戦速報
https://deviceplus.jp/events/robocon2015_1st_2nd/
1回戦、初戦から高専組が登場し、大会初となるレシーブを決め、場内を沸かせた。
2回戦からはシード校が登場。名工と豊橋のロボに感嘆の声。この時点では、「波乱の予感」は単なる予感に過ぎなかったが……。

▼準々決勝・準決勝速報
https://deviceplus.jp/events/robocon2015_semifinal/
準々決勝では、名工と東大の熱戦が見応え十分。そして金沢がまさかのフィールド破損での失格。
準決勝はなんと言っても東大vs早稲田。東大に、大アクシデントが発生。魔物は、ベスト8、4の舞台に住んでいた。

▼決勝速報
https://deviceplus.jp/events/robocon2015_final/
決勝は、何も言うまい。

▼出場チーム紹介
https://deviceplus.jp/events/daigaku2015_team/
高専が含まれていることを喜びたい(※編集部より:みなさま、とても忙しいなか、今年も答えてくれてありがとうございます!!)。

▼大会写真集
https://deviceplus.jp/events/robocon2015_gallery/

祭りの後……ではない!

優勝の早稲田大学

本大会のNHKでの放送は、7月20日(月・祝) 朝9:30の予定。

早稲田が切符を手にしたABUロボコンは、8月23日(日)、酷暑のインドネシア・ジョグジャカルタで行われる。

今年はあの中国が帰ってくるとの知らせが入った。未だ中国の情報は少ないが、間違いなくハイレベルなロボットを仕上げてくるだろう。早稲田はこの中国を相手に、そしてタイに、ベトナムに、どんな戦いを見せてくれるだろうか? デバプラでは、もちろん現地取材・レポートを敢行する予定だ。

そしてその前に、早稲田をはじめ各校のロボットにメスを入れる企画も準備中。もし「コレが見たい!」「俺のマシンを見ろ!」という要望があれば、このサイトのお問い合わせフォームか、Twitterからお知らせいただきたい。現在募集中の  “学生ライター” の制度を利用しても構わない。

……というわけで、まだまだ2015の学生ロボコンは終わらない。編集部ではより一層、ロボコニストをフォローしていく体制だ。もしよければ、楽しみにお待ちいただきたい。

NHK学生ロボコン2016 出場ロボット解剖計画
Device Plus 編集部

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