ドローン

あなたもできるドローンレース入門 マイクロドローン入門その4

さて、ここまで、マイクロドローンを製作し、アマチュア無線などの免許を取得して、実際にドローンをFPV化し、コミュニティなどに参加してドローンライフを始めるための説明をしてきました。実際に飛ぶことができる機体はつくれたでしょうか?

連載第3回:「ドローンをFPV化したい人のための制作ガイド」

今回はFPVマイクロドローンを使ってさらに楽しむために、機体をパワーアップさせる方法と、FPVマイクロドローンによる撮影を紹介していきたいと思います。

[目次]
①気軽に参加可能なマイクロドローンレース
②パワーアップ方法1(スペックアップ)
③パワーアップ方法2(スケールアップ)
④新しい映像表現!FPVマイクロドローン撮影
⑤最後に

気軽に参加可能なマイクロドローンレース

最近世界中で人気になっているのが「FPVドローンレース」。中でも初心者から上級者まで幅広く楽しまれているのが「TINYWHOOP」や「マイクロドローンレース」といわれるレース競技です。

機体のレギュレーションについては、今回の連載で製作したものでも参加ができるはずです。ドローンの重量は35g以下、プロペラガードが必須、ブラシモータ、FPVユニット搭載、となっており、市販で購入したドローンでは参加できない場合がほとんどですので注意してください。参加資格は原則ありませんが、前述のように日本国内でFPVをおこなうためには無線免許が必要となりますので予め準備をしてください。

ドローンレース例

ドローンレース例

過去には渋谷ヒカリエや原宿、新木場でおこなわれることもありました、直近で参加もしくは見学ができそうな国内ドローンレースがあるはずですので、ぜひインターネットで調べてみてください。

マイクロドローンレースは、開催頻度はそこまで多くないですが、全国各地でおこなわれます。新しいレース情報はJDRA日本ドローンレース協会の公式SNSなど確認してみてください。

▶JDRA公式Twitter
▶JDRA公式Facebook

パワーアップ方法1(スペックアップ)

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さて、レースに参加していると「もうちょっとドローンを早く飛ばしたい」と思ってきます。小さいドローンがゆえにパワーが弱いためバッテリが少なくなると地面や壁に接触しやすくなります。機体の大きさを変えずに簡単にパワーアップする方法としては、モータとプロペラ、バッテリを交換することです。

モータパワーアップ

この連載では「0615」というサイズのモータを利用しています。すでに説明したように、この数字はモータのサイズを表しています。モータの背の高さを少し上げて「0617」にすることで磁力のより強いモータとなり実際の飛行もよりパワフルになります。新しいモータを購入検討するときに見てみてください。なお「0719」モータもあります。この場合はモータの直径も高さも長くなっているモータであり、フレームも変更する必要がでてきますので注意してください。

プロペラパワーアップ

プロペラは形状や材質、重量がとても重要なファクタです。また羽の枚数が4枚なのか3枚なのかでもスピードや飛行安定性が異なります。初心者の段階では比較的操作がしやすい4枚プロペラがよいでしょう。慣れてきた段階で3枚プロペラを購入して試してみてください。スピードが以前よりも早く飛行することができますが、その分、ターンや方向転換が難しくなるのがトレードオフです。

バッテリ

利用しているリポバッテリのコネクタ部分には規格があることはこの連載でもお話しました。PH1.25という小さいコネクタタイプとPH2.0という少し大きめのコネクタタイプがあります。PH1.25を利用しているユーザはコネクタをはんだ付けしてとりはずし、PH2.0に変更してみてください。コネクタ・ケーブルも1000円以下で売っていますし、簡単に変更することができるパワーアップ方法でおすすめです。

パワーアップ方法2(スケールアップ)

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ドローンのサイズを大きくすればその分重量が増えますが、大きなモータと大きなプロペラを搭載することができるのでよりパワーアップすることができます。一般的なレース用マイクロドローン系のサイズとできることの例を以下に記載します。

65mm以下:屋内マイクロドローンレース(別名TINYWHOOP)
75mm以下:屋内フルHD撮影マイクロドローン
85mm以下:屋外フルHD撮影マイクロドローン
130mm以下:屋外マイクロドローンレース(別名U199)
250mm以下:屋外スピードドローンレース(別名5インチ)&4K撮影マイクロドローン

私のおすすめは、まずは室内で飛行が可能なフルHD撮影も可能な75mmタイプでステップアップして映像を楽しんだり、スピードアップしたレースにチャレンジするのが良いと思います。75mmのドローンでは「ドローンダンス!?」のようなことも可能です。

 
 

新しい映像表現!FPVマイクロドローン撮影

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ドローンの面白いところのひとつは、シンプルな構造ゆえに製作がしやすく、そしてカスタマイズ性が高いところがあげられます。搭載するカメラの重量を計算して、モータサイズを決定することでオリジナルドローンを簡単につくることができます。それ以外にも、GPSセンサを搭載することで「Go Home」が可能なカスタマイズドローンを作成することも比較的容易です。

GoPro搭載可能なマイクロドローン

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こちらはGoPro HERO7が搭載された最小サイズのマイクロドローンです。このドローンの「1407」サイズのモータを利用しています。大きさも横幅10cmほどであるため、細い隙間でも通ることが可能です。ダクト型のプロペラガードもあるので人の近くでもある程度安心して飛ばすことができるのも特徴です。

完全ガード付きの装飾ダンスドローン

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こちらは、ゲームイベントで実際に製作したオリジナルのドローンです。球体ガードにLEDを搭載し、「光る球」が数十台飛行する絵は圧巻でした。フレームやガードはすべて3Dプリンタで設計をおこない製作しています。フレームにはある程度の剛性と硬性が必要であるためカーボン入の樹脂を利用し、ガードはTPUなどの柔らかい弾力性のある樹脂を使うなど1機で利用する3Dプリンタ素材も変えており手が込んでいます。ドローンと3Dプリンタの相性は非常に良く、試作品のみならず最終完成品にも利用することができるのは大きな発見でした。

ここまで、さまざまなドローンが出てきましたが、どのドローンも構造は一緒でとてもシンプルです。目的によりサイズが異なり、装飾やガード、追加機器が増えるだけなので、自分の希望するドローンがあるならば簡単に実装することができます。

最後に

4回に渡ってお送りしてきた連載もひとまずこれで終了です。連続して読了いただいた皆さん、ありがとうございました!少しでも自作ドローンを始めるきっかけがつくれたら嬉しいです。

ここで紹介したマイクロドローンの多くはマニュアル操作が原則です。自動制御をすることはもちろん可能ですが、私はあえてこのマニュアル飛行にこだわっています。「FPV」という鳥と同じ新しい視点が手に入ったのに、これを自動にする理由はありません。僕はFPV飛行するのが本当に好きです。面白いです。きれいな海や山を飛ばしたり、鳥と併走している時などはとても気持ちが良いです。ぜひ、皆さんもFPVでいろんなところを飛ばしてください。もちろん安全やモラルには気をつけて!楽しいドローンライフを!

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YOKOTA (@yokota_a24)

元プログラマ、通販システムやマーケティングシステムの開発に携わる。サラリーマンを卒業後、半年で50台以上のドローンを購入してしまう“droneholic”。2016年3月よりドローンレースを始め、圧倒的な練習量を武器に5月の世界大会日本予選で1位、2016年8月に開催されたGiGA Drone Racing World Masters 2016にて日本代表として世界戦に参戦(BEST16)。ドローンレースをより面白くするためにJDRA日本ドローンレース協会に参画し、新しいスポーツを創っている。