インタビュー

「NHK大学ロボコン2014」優勝校インタビュー ~前篇・インドへの誓い~

次はABU制覇だ!
祝!「NHK大学ロボコン2014」初優勝。
名古屋工業大学に直撃!

6月1日(日)に開催された「NHK大学ロボコン2014」では、圧倒的なスピードと安定感でみごと初優勝! 8月24日(日)にインドで開催される「ABUアジア・太平洋ロボットコンテスト2014インド・プネ大会」への出場権を獲得した名古屋工業大学「ロボコン工房」に直撃インタビュー。部員たちの夢が詰まった部室にお邪魔し、今大会を振り返っての感想、周りの反響、インド・プネ大会に日本代表として出場する想いなどをざっくばらんに語っていただいた。

写真左より牧島拓也さん、大竹翔太さん、柘植健太さん、久野顕司さん

写真左より牧島拓也さん、大竹翔太さん、柘植健太さん、久野顕司さん

 

 

■優勝後は「だいぶ違う」

 初優勝おめでとうございます。周りの反響はいかがですか?

久野:だいぶ違いますね(笑)

柘植:違うけど、実はまだモノとか具体的なカタチにはなっていないんですよ。でもその気配はあるので、これからが楽しみです!

久野:今日、校舎に横断幕が張られてたよ(笑)

柘植:あっ、そうなの。俺まだ見てないや(笑)

 

まずは大会を振り返って、ロボットの動きは?

柘植:すごいスムーズでした。練習通りだったよね。

久野:練習通りを完璧というなら、本当に完璧だったよね。

柘植:うまくいきすぎて、「怖い」とか言ってたもんね。

 

他の大学で、気になるロボットはありましたか?

久野:京工繊(京都工芸繊維大学)さんとか豊橋(豊橋技術科学大学)さんですね。

柘植:豊橋さんは「本当にやってくるか」っていう(笑)。僕たちもアイディアとしては「飛ぶ」とか「ジャンプ」するとか「ヘリコプターで飛ばそう」とか出ましたけど、それを「本当にやったんだ」と。

久野:「電磁石か」っていうね。アイディアとしては浮かんだけど、それ以上はあんまり考えないでボツにしたんですよ。それをやってきたのには驚きました。ハマれば速いもんね。

柘植:うまくいけば絶対速い。

久野:京工繊さんもすごかったですね。「そう動くか」みたいな。

キャプテンの柘植健太さん(電気電子工学科3年・子供ロボットの回路を担当)

キャプテンの柘植健太さん(電気電子工学科3年・子供ロボットの回路を担当)

  

■練習場所を求めて、東へ、西へ

優勝を意識したのは、いつ頃?

柘植:大会前日のリハーサルで、他の大学さんのテストランを見ていたときですね。うまくいっているところがなかったんですよ。僕たちは最初から練習通りできていたので、「これはいける!」と思いました。

 

ずばり、勝因は?

柘植:ストイックに練習を積み重ねたことだと思います。僕たちの大学はこれまで10回「NHK大学ロボコン」に出場していますが、過去を振り返ってみてもここまで力を入れて取り組んだ年はなかったと思う。それぐらい練習しました。週4回はしてたよね。

野々目:大会1カ月前からは週5とか(笑)

久野:他の大学さんは常設のフィールドを持っているところもあって、そういうチームは好きな時に好きなだけ練習できるじゃないですか。でも僕たちには常設のフィールドがない(笑)。その都度、体育館借りたり、教室借りたり、空いている場所を確保してやっていたんですよ。

柘植:しかも使える時間は限られているので、その時間内でセッティングして、練習して、撤収して、部屋を元通りにして、それから部室に戻る。

久野:機体や機材を持って、学校の端から端まで移動して(笑)

柘植:それを続けられたのもみんなの…

久野:体力とか?(笑)

柘植:忍耐力とか?(笑)。勝因はチームみんなの体力と忍耐力です!

野々目朋晃さん(情報工学科3年・親ロボットの操縦と制御を担当)

野々目朋晃さん(情報工学科3年・親ロボットの操縦と制御を担当)

 

練習はどんな風に?

柘植:「1分切り」を目指してやっていました。

久野:練習ごとに目標タイムをどんどん速く設定していって、本当に本番みたいにしてやっていたんですよ。「一回戦・金沢工業大学」とか、「タイムは何秒で」とかシミュレーションをして自分たちのモチベーションを高めて、緊張感を持って練習していました。最終的には「1分を切れたら優勝するだろう」とみんなで言っていて。自分たちの最速を出せれば優勝できるだろうとは思っていました。

柘植:やっていると自ずと見えてくるんですよ。優勝タイムがこれぐらいかなっていうのは。

久野:海外の試合の動画も参考にして。

柘植:それを見るとやっぱり「1分は切らなきゃ」と。

 

改良はどのように?

柘植:練習後にみんなで集まって練習報告会をやるんですよ。僕たちのチームは、機体班、回路班、プログラム班の3つに分かれて作業しているんですけど、練習報告会ではみんなで集まって、練習の内容やそこで出た課題をもとに、どうやって解決するかまで話し合うんです。とことんアイディアを出し合って、次の練習に向けてロボットの整備や改良を行うんです。そうやって練習と改良を積み重ねてきました。

 

班ごとに意見が食い違うことも多いのでは?

久野:要望が出たらまずやってみるという感じですね。それでダメだったら、「じゃあこっちのアイディアは?」という風にやっています。

 

■他の大学の想いを背負ってインドへ

 

国内では圧倒的な勝利でしたが、次は世界。

インドに向けて課題は?

柘植:海外と比べるとシーソーのタイムが遅いので、そのタスクをもっと速くすることです。

久野:シーソーを上下に動かす親ロボットのアームのスピードが遅かったので、そこを改善しようと思っています。シーソー回りだけで2、3秒速くできると思います。

柘植:それとブランコの精度ですね。「NHK大学ロボコン」でもブランコを押す親ロボットのタイミングが合わなくて時間をロスしていました。親ロボットがブランコを押したときにファンが吹いてなきゃいけないんですけど、そのタイミングがうまく合わなくて何回かリトライしたんです。そのタイミングを合わせるために連携部分にスイッチをつけて成功率を上げようと思っています。実はそのスイッチはもともとついていて、使っていなかっただけなんですけど(笑)

久野:うまくいくときはうまくいくんですよね。その辺の原因も確かめたいんですけど…。

柘植:練習場所の都合があって、「NHK大学ロボコン」が終わってからまだ1度も試せていないんです。実は優勝すると思ってなかったんで…。

一同:(大爆笑)

柘植:大会から戻ってきて、すぐ練習できる場所を確保していなかったんですよ(笑)

野々目:でも、どうやったらうまくいくようになるのかっていうのは考えてるもんね。

柘植:そうそう。そういう対策は考えられたんで、それを実装しようと今動いています。

ブランコで焦らないように!親ロボットに貼られた紙。 ここにロボットの名前と同じ人物が?

ブランコで焦らないように!親ロボットに貼られた紙。 ここにロボットの名前と同じ人物が?

 

インドに向けて、ずばり目標は?

久野:優勝だよね。

柘植:もちろん。優勝しないと他の大学さんにも申し訳が立たないですし。大会が終わった後に、長岡(長岡技術科学大学)さんとか農工(東京農工大学)さんとかとメールのやりとりをしていて、応援メッセージもいただきましたから、その分も。

久野:やっぱり、日の丸を背負っていくわけですから。

 

今日のTシャツはユニオンジャックですけど(笑)

柘植:本当だ(笑)

久野:すいません(笑)。結構、このガラ好きなんですよ。

久野顕司さん(機械工学科4年:子供ロボットの設計・製作・整備を担当)

久野顕司さん(機械工学科4年:子供ロボットの設計・製作・整備を担当)

 

インドでの目標タイムは?

久野:50秒は切りたいですね。

柘植:やっぱり優勝すると考えたら、40秒台は出したいよね。

久野:海外の試合の動画も見ましたが、無駄がないというか日本では考えられないぐらい速い。ですから、それぐらいは出さないと優勝はできないと思います。「NHK大学ロボコン」もそうですけど、海外の試合を見てもルールはひとつなのに、さまざまなアプローチの仕方があって本当にロボコンて面白いなと思うので、インドも楽しみです。

柘植:国レベルで取り組んでいるところもあるもんね。

久野:ベトナムとか、学長レベルじゃなくて、副総理大臣とかが応援に来てるもんね(笑)

柘植:僕らも負けられません。優勝してきます!

 

  • 「名古屋工業大学」が初優勝!「NHK大学ロボコン2014」の放送予定

2014年7月21日(月・祝)10:05よりNHKで放送。お見逃しなく!

 

  • 日本代表として「名古屋工業大学」が参戦!

「ABUアジア・太平洋ロボットコンテスト2014インド・プネ大会」は2014年8月24日(日)開催

「名古屋工業大学」の活躍の様子は、本サイトでもご紹介します。お楽しみに!

 

Device Plus 編集部

エレクトロニクスやメカトロニクスを愛するみなさんに、深く愛されるサイトを目指してDevice Plusを運営中。

http://deviceplus.jp

高専ロボコン2015 出場ロボット解剖計画